睡眠過多
むぅ。マユリ(in 富士山)のアクション公開は「一日空けてから〜」とか思ってたらずるずると。昨日は昨日で寝て曜日と化した……しゃっきりせんと。
で、さっそく残りのアクション公開といきたい所なんですがその前に、前々回にチラッと出した「アローの不可能性定理」についても少々。
[PBM]アローの不可能性定理
参考:
経済思想の歴史 ケネス・J・アロー
アローの不可能性定理-Wikipedia
アローの定理
はやしのブログ アローの一般不可能性定理
この定理を証明したケネス・アローは数理経済学者なので、証明は数学的論理の上でなされています。 ですが定理の証明が目的ではないので、ここでは証明結果のみ扱います。
用語
- 選好…個々人の嗜好や理性が複数の選択肢間に作り出す「順序付け」のこと。
- 公理…その他の命題を導きだすための前提として導入される、最も基本的な仮定のこと。
証明結果
アローにより『民主的な意思決定*1』の条件とされたのが、以下の4つの公理です。
- 公理U(広範性)
- 社会を構成するそれぞれの個人の選好は連結律と推移律を満たす限り自由。
- 公理P(全会一致性・パレート原則)
- 社会の全員の選好が「xはyよりも良い」とした場合、社会的選好も「xはyよりも良い」となる。
- 公理I(無関係な選択対象からの独立性)
- 任意のxとyの社会的選好が、その他の選択肢zに関する個人的選好の変化によって左右されない。
- 公理ND(非独裁性)
- すべての選択肢に対する社会的選好が、構成員の中の特定の個人の選好と一致することはあってはならない。
そして導き出された結論が、以下となります。
アロウの一般可能性定理というのは、二人以上の構成員からなる社会が三つ以上の選択肢に関して社会的決定を行う場合、公理IからIV*2までを満足させる決定方式は存在しないということである。正確に言うと、公理IからIIIまで*3から、IV*4の否定「独裁性」(「独裁者」の存在)が導出できることを証明したものである。
(『「きめ方」の論理 社会的決定理論への招待』佐伯胖 著 から抜粋)
つまり、
「民主的な意思決定方法」は存在しない。民主的な決定ルールを持つ社会は必然的に「独裁者」の存在を導出してしまう。
なお、ここで示されている「独裁性」(「独裁者」)とは
社会の構成員の中で、ただひとりの人物の選好順序が他の構成員の選好の如何にかかわらず常に社会的順序として採用される。
ということです。
もちろんアローの説に誤り、もしくは抜けがあるとして解決を図る動きもある模様。資料として購入した書籍もすべて読んでいる余裕は無かったので、リアが返ってくるまでに確認しておきたいところ。