富士山頂の大劍儀跡

どの主劍が使われたのか考えてみる。

 最初に発見された跡は、やはり日本刀の跡のように思われた。標準的な長さの日本刀だとすれば、刀身の3分の2ぐらいまで岩に刺さっていた感じだろうか。

これは「チ●」もしくは「千●」という、メッセージに付記されていた署名らしき刻印を踏まえると、主劍:村正の跡でしょうか。

 最後に見つけた、あの文字のあった場所の跡は、根本が太く、先の方がやや細い。が、先端は鋭くはない。武器というよりは、ただの棒のような感じである。その断面の、耳のように左右に出た部分はどうも、螺旋状にねじれていたように思われる。が、そういう螺旋形の物を硬い岩に刺してまた抜いたのならば、その側面の凹凸の形は穴には残らないわけで、型取りをしても、根本以外はおおざっぱにいって丸い断面になってしまい、形状について確かなことは言えない。あるいは、螺旋よりももっと複雑な形状だったのかもしれない。
 岩に刺さっていた部分の長さは、50センチほどだろうか。意外に浅い。

これは……主劍:カドゥケウスの跡かな? 『螺旋状云々』は、絡みついた蛇の意匠の痕跡でしょう。*1

 中央に、ほぼ円形の深い小さな穴。
 その穴を十字型に取り囲むように、小さくて鋭い突起でつけられたような浅い窪みが4つ、ついている。
「柄の部分に突起が4つついていて、刀身は、断面が丸い、刺突専用の剣、って感じかな?」

 周囲の4つの突起の跡が、剣の鍔の部分だとすれば、こちらは刀身がほぼすべて岩に刺さっていたことになるので、うまく型を取れれば刀身の長さを特定できるはずだったのだが。

 おそらく、主劍が刺された時に岩に亀裂が入ってしまったのだろう。その亀裂に石膏が漏れているのだ。それでも穴は石膏で一杯にはなったが。

 複雑な亀裂に入り込んでしまった石膏がその形に固まって、岩自体を破壊でもしない限り、取り出すことができなくなってしまったのだ。

痕跡の形状から考えると……五鈷杵、あるいは五鈷剣?
とすると主劍:ヴァジュラが有力か。刀身の痕跡(穴)内部の亀裂はヴァジュラが雷を発した衝撃で生じたものと考えると、つじつまが合うような気がします。


さて、和田博士所蔵の『ドラ●ンボール』を調べていた方が見つけていた書き込みが以下のものです。

 それは、願いを叶えた直後に、珠が世界中に飛び散る場面だった。ラクガキのように、ページに文字が書き込まれている。博士の筆跡に間違いない。
『主劍も同じ』

博士が「大劍儀後の主劍がどうなるか」なんてことをなんで知ってるのかはともかく、昨年8月1日の大劍儀に使用された主劍3本の正体が上記の推測のとおりであれば、飛び散るにしてもその方向がやけに偏ってるのは妙です。
他にも使用された主劍があるんでしょうか?*2

*1:カドゥケウスの武器形態は『二匹の蛇が絡みついた長杖』

*2:3つの痕跡は、富士山山頂の外輪に正三角形を描くように配されています。最初に発見された痕跡の反対側にはなにもなかったので、六芒星を描くようにはなってないようですが